「貧血」とは言っても、立ちくらみ、息切れ、めまい、ふらつき、頭痛、胸の痛み、 動悸 、疲労感など、人により症状は様々です。女性の半数以上が経験されているというデータもあります。
このような症状で慢性的に苦しまれている方も多く存在すると思いますので、この記事を読んで少しでも改善に繋げていただければ幸いです!
三大欠乏栄養素について知ろう!
世界でも日本でも欠乏している栄養素が大きく三つ存在します。あくまでこれは平均値のようなものですので、決して他の栄養素が足りているということではありません。
<世界> <日本>
・ビタミンA ・カルシウム
・ヨウ素 ・食物繊維orビタミン類
・鉄分 ・鉄分
世界と日本の三大欠乏栄養素の中で唯一一致しているのが、「鉄分」です。
また、栄養素というものは女性よりも男性のほうが摂取の基準値が高いです。一般的には男性のほうが、身体の大きさや骨格筋が多いため理解ができると思います。
しかし、女性のほうが唯一多くとるべき栄養素が存在していて、それは「鉄分」なのです。
貧血の原因として7割ほどが、鉄分の欠乏によって起こるとされています。(鉄欠乏性貧血)
※他にも、再生不良性貧血、巨赤芽性貧血、溶血性貧血といった原因別のものもありますので、食事改善で良くならない、もしくは耐え難いなどであれば診察を受けることをお勧めします。
鉄分を摂取することの重要性が分かったと思いますので、具体的な改善方法について見ていきましょう!
貧血のメカニズムとは?
血液の大切な働きは酸素を臓器や組織に運搬することです。赤血球の中にあるヘモグロビンが肺で取り込んだ酸素を体の隅々に運んでいきます。
そのためヘモグロビンが減ってしまうと体に必要な酸素が不足してしまい、あらゆる組織が酸素不足になり、立ちくらみ、息切れ、めまい、ふらつき、頭痛、胸の痛み、 動悸 、疲労感といったような症状を引き起こします。
貧血とは、簡単に言うと、血液中の赤血球の数やヘモグロビンの量が正常より低くなった状態をいいます。
鉄分を多く含む食品を摂ろう
【鉄分を含む食品】(レバー/肉類/赤身の魚/あさり/卵/豆類/ひじき/小松菜/ほうれん草 など)
「鉄分」は、主に肉や魚などの動物性食品に含まれるヘム鉄と、野菜・豆・芋などの植物性食品や卵、乳製品に含まれる非ヘム鉄に分類されています。
違いとしては、ヘム鉄は体内への吸収率が高く、非ヘム鉄は吸収率が低いというところで、ヘム鉄は非ヘム鉄の約5倍ほども吸収率が高いとされています。(ヘム鉄:約30%/非ヘム鉄:約5%)
鉄分を摂るだけでは不十分⁉
上記で、鉄分の吸収率について触れましたが、ヘム鉄の吸収率でさえも他の栄養素と比較してみると非常に低い数値となります。
ではどうすれば鉄分の吸収を効率良くできるの?と思いますよね。
【ビタミンB12を多く含む食品】 あさり、かき、さんま、肉類、レバー、卵、牛乳、焼き海苔など
【葉酸】 ブロッコリー、ほうれん草、レバー、納豆、焼き海苔、抹茶など
※ビタミンB12と葉酸を含む食品群には、正常な赤血球をつくるために必要な造血ビタミンが含まれます。
【ビタミンCを含む食品】 アセロラ、レモンやオレンジなどの柑橘系、パプリカ、キャベツ、チンゲン菜、グアバ、カキ
※ビタミンCによって、非ヘム鉄の吸収率が上昇することが分かっています。
鉄分の吸収を妨げる存在
せっかく食事で改善しようとしても、吸収を阻害されてしまっては元も子もないですよね。
【鉄分の吸収を阻害する食品】
・コーヒー、紅茶、緑茶などに含まれるタンニンは非ヘム鉄の吸収を阻害
・玄米などに含まれるフィチン酸塩は非ヘム鉄の吸収を阻害
※貧血症状がみられる方はコーヒー紅茶やお茶などの飲み物は食後30分程空けてとりましょう!
まとめ
鉄分だけ摂取するのではなく、ビタミンB12と葉酸、ビタミンCを合わせてバランス良く食べていきましょう。
また、ハードに動くアスリートなどは、赤血球が傷つくことになるので、同じように気を付けるべきだと思います!
運動をするお子さんを持つ方も、少しお子さんの食事に気を使ってあげると良いかもしれませんね!
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